• お気に入り
  • 10もぐもぐ!
  • リスナップ
手料理
  • 2025/10/12
  • 51

【本日の俺飯】連休2日目!石川県産コシヒカリの夕食!

みんなの投稿 (1)
日本という国の成り立ちは
弥生時代に大陸から稲作が伝来したことに端を発している。以来、数千年にわたり、日本人は米を主食として生活を営んできた民族であり、この稲作という営みこそが、日本人のアイデンティティの中核を成してきたことは動かしがたい事実である。日本の文化、社会、そして人々の精神構造の根幹は、稲作文化と深く結びついて形成されてきた。それゆえに、日本を「お米の国」と呼ぶことは、この国の本質を的確に表す表現であると言える


私自身、日本人として
お米という存在に対して計り知れない愛情と敬意を抱いている。一粒一粒がしっかりと自立し、噛みしめるほどにもちもちとした弾力があり、口中に広がる甘みと、立ち昇る清々しい香りは、日本の食の極致である。このような至高の米を、日々の糧として享受できること、これ以上の幸福は存在しないと確信している


今回、ご縁により
石川県産のコシヒカリを頂戴する機会を得た。周知の通り、世界的な物価高騰の波は食料にも及び、特に米の価格は、品種や流通経路によっては従来の数倍にも跳ね上がっているという厳しい経済状況にある。そのような折に、これほど上質な米を惜しむことなく贈ってくださったそのご厚意、その度量の大きさには、ただただ感銘を受けるばかりである。
この貴重な米を最大限に活かすため、早速、本日の夕食の主役とすることに決めた。主食である米が日本人の精神性の象徴であるならば、副菜もまた、その米を最も美味しく引き立てる、純粋な和の様式に則るべきであると考えた。そして、本日の献立は、米の美味しさを中心に据えて構成した、以下の通り


・鮭の塩焼き
・カブの鶏そぼろあんかけ
・冷奴
・柿


主菜として選んだ鮭の塩焼きは
わが家で常に好まれる甘塩のものを使用している。甘塩の鮭は、脂の乗りが良く、塩味が抑制されているため、米本来の甘みが際立ち、結果としてご飯が格段に美味しく感じられるという、食の理に適った選択である


秋が深まり
冷気が肌を刺すこの季節は、カブの旬を迎える時期である。「カブの鶏そぼろあんかけ」は、長年家族の食卓を支えてきた家内の得意料理の一つである。丁寧に下処理を施し、下味をつけたカブは、時間をかけて煮込まれることで、箸で切れるほどに柔らかくなる。その上に、酒と醤油で風味を整え、緩やかにとろみをつけた鶏そぼろ餡が、ふわりと優しくかけられる。温かく、滋味深く、身体と心を芯から温める一品である


冷奴に添える薬味やデザートには
和の精神が息づいている。冷奴に添えるミョウガ、そして食後のデザートとしての柿は、いずれもわが家の庭で収穫されたものである。自家の庭の恵みをいただくという行為は、日本の伝統的な生活様式であり、これらは、食卓に静謐な和の趣、あるいは茶の湯の空間を思わせる「数寄屋」的な美意識をもたらす要素である


そして
本日の主役、石川県産コシヒカリである。炊き上がったその米は、口に含むとサラリとした滑らかな舌ざわりを感じさせ、後からほんのりとした甘みが追いかけてくる。粒はしっかりと自立しており、噛むごとに適度な弾力を保っている。それは、見た目は地味ではあるが、大地にしっかりと根を下ろし、その包容力をもって食卓のすべてのおかずを優しく受け止め、引き立てるという、日本の米の理想的な姿を体現している。まさに上質という言葉が相応しい存在感を放ち、その味わいは最高であった


この珠玉のコシヒカリを
届けてくださったJAグループ石川の関係者各位に、心からの感謝を表明するものである。日本の豊かな自然と、生産者の弛まぬ努力によって生まれたこの米は、私たちが長きにわたり受け継いできた食文化の尊さを、改めて深く認識させるものであった。この感謝の念を忘れることなく、今後も「お米の国」の国民としての誇りを持ち続けたいと、強く誓うものだ
もぐもぐ! (10)