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ネパール家庭料理『サンティ』さん。
数年ぶりだったのですが、オーナー自体もスタッフもガラッと変わって
メニューもなんだか拍子抜けな印象でした。
ネパールの食卓ということで、ダルバートやサーグなどを想像しましたが
やっぱり通常のインネパスタイルのイギリス輸入の日式インド料理ですね。
まだまだインネパ料理店が多いのは、ちょっとご高齢に差し掛かる女性や五十代後半の女性が大好きなナンがボリュームタップリでいただけるのが人気の秘訣です。おかわりとか。
通常、やっぱりネパールと言えばチャパティやチウラやディード、ネパール米(短粒米)などなどを想像してしまいますので。それらは大変美味しくたまのスパイス料理を楽しむのにももってこいの独特性ネパールの食文化が強くでている異国のお料理です。
ナンに関しては、タンドールがドラム缶で簡易式でした。けれどしっかりムラはあっても焼き上がりは良かったです。小さめなんですね。ギー?はマーガリンな味でした。
肝心のカリーは4種いただくことにしました。
お得感はある価格で、ご年配の女性客も来られる客層となっているようです。
価格的グッドな気が致します。
サラダは3種類ぐらいの水菜、レタス、オニオンのサラダ
ドレッシングは3種類。わかめとコーンとフライドオニオン、何故か青ネギ?
スープは無くなれば違うものに切り替わるようで、チャイニーズインド要素が入る卵スープ。よくあるお味ですがこちらのお店の味付けはなかなか美味しいものでした。
そして小さなタンドリーチキンティッカとシシカバブ
チキンティッカはもも肉。シシカバブはよくあるお味です。
唐辛子のペーストで辛味調整?ということで、こちらにもつけていただきましたが、酸味が強いレッドペーストは、まさしくタンドリーなどに合うお味です。
少々残念なのは、辛味を『レッドペースト(酸味がきつい)』で客側が辛味を調整してのこと。これは『酸味が全てのお味を支配してしまって残念』なお味に。
ちゃんとチリペッパーなどで調整すべきかなという印象が非常にあります。珍しいやり方が、お味を左右してしまって実に残念でした。
いただいたカリーは
ほうれん草カリー
ダールカリー
キーマカリー
チキンとしめじカリー
ほうれん草のカリーはちゃんとほうれん草のえぐみが残っており、酸味を強く感じます。はちみつで調整した方が良かったかもですが卓上にないので。
ダールは、これもまた今まで食べてきたダールとは違い何というか。。。。。。もう一つかな。もう少しある調味料をきかせてキワ立てると味がグッと上がるはずです。
チキンとしめじはまずまずのどこでもあるインネパカリーで安定。ただレッドペーストは味を酸味が強いものに持っていきます。
こうなると全体でいただくあお味のバランスが崩れてしまって勿体無い。
キーマカレー。これがダントツこちらのお店では安定した美味しさではないでしょうか。スパイス感のメリハリもよくひき肉とのグレイビーさでまとまった安定した味わい。
全体的に、浅さが残る印象ではございましたが。。。夫婦で来日して、M &Aなのかな?以前のお店のメニューの豊富さや料理の良さがあったので、また違ったネパールのご家庭での料理の上手さが反映されているのでしょう。まだまだまだまだ改善の余地もありですし、まだまだ特殊技能頼りではない料理を本当に極めるのであれば美味しくなる可能性も高いでしょう。
以前のお店はゆったりとした土地柄で、しっかり料理人としてネパール人が経営調理をされていたので比べる対象も(今の夫婦はまだ年齢が若い?)もあるからかもしれません。お店自体ものんびりは土地柄でいいですね。
味の比較的にもなりますし、何しろスパイス料理の基本はインドやネパールでおける『家庭料理が基本』であるからこそ良いのです。
面白いことに多分、インネパの下積みが浅いのか無いのかで、ちゃんと家庭料理の調理のお味はしました。これは私としても我が家のカレーの自信にも確認の意味でもつながります。
市販のレッドペーストはちょっと勿体無い話。早く気づくと良いのですが。きっと私たちみたいにスパイス料理にどっぷりハマって食べ歩いて作るような客層ではないからこそ、それでいいのかもしれませんが。
ご馳走さまでした、ぜひこちらも自国の誇るダルバートなどをお出しになるようになれば、また美味しさの幅が広がると思います。酸味の方に五味の中でも偏りすぎる結果が実に勿体無い。けれど若いですので、腕を上げられていくといいですね。
料理研究家 指宿さゆり
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