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カニを必ず仮死状態にしてから蒸すこと。
過去に何回か実験したのですが、反応するくらい元気な場合、生きたまま蒸す、茹でると3匹に1匹くらいの割合で脚を自切します。場合によっては泡といっしょに内臓を吹いて、ミソが台無しになることもあります。
買ってすぐ仮死状態にし、間髪入れずに蒸すか茹でてしまうのが一番確実です。
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せこ蟹。こっぺ蟹。地方名が多々あるが、ズワイガニのメスを指すようだ。金沢出の父は香箱蟹と呼んでいた。
オス(いわゆるズワイガニ)に比べてかなり小さいが、メスというだけあって卵を持っている。甲羅の中に内子、腹の前に外子。内子はしっかりあったが、季節の問題だろうか、今日のものは外子を持っていなかった。
市場で元気のよいのを安く手に入れられたので、ちょっと可哀想だが生きたまま蒸しあげた。蒸し時間はおよそ20分ほど。
殻をあけると、ミソと、紅色に固くなった内子。身もしっかり詰まっている。小さい分手間はかかるが、それだけの価値ある味覚だ。今回は何もつけず、蟹が持っていた塩分だけでいただいた。もちろんズワイガニのように酢醤油や、あるいは中国の鎮江香酢なんかでいただいても美味しい。
開栓してから少し眠らせ、しっかりと開かせた酒を舐める。佐賀の七田。本マグロなども用意したが、この安い蟹がじつに美味。やさしい脚肉の塩味と、かすかに脂を感じるカニ味噌の甘味、海の香。これらをただ流すのではなく酒の旨味で引き受けてくれる。
ついまた一杯と呑んでしまう。
そういえばこの蟹はどこで上がったものだったか。北陸のものは年末の一時期にしか食べられなかった。ならばもっと北か。あるいは国外か。これらの蟹はどこから来たのか。とりとめもなく思いながらまた酒を舐めた。
#晩ご飯 #おつまみ #蒸し物 #カニ #せこがに #和食