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jummai-ginjo shu
jummai: pure-rice sake (i.e. without added alcohol or sugar)
ginjo: made from higly polished rice using special technic
2020/12/07 開栓
花酵母、杏。自然界の花から採取された酵母を使って醸す日本酒のひとつ。
もともとは東京農業大学のプロジェクトとして始まったものらしく、その研究室で学んだ各地の蔵元が、農大産の花酵母を使って日本酒を作っているようだ。
積善はそのなかでもとくに花酵母で知られた蔵元のひとつで、今回開栓したものは杏の花酵母の酒となる。
過去にも花酵母で醸したというお酒をお店でいただいたことはあったと思うが、さほど印象に残っておらず、通常の酵母との違いがそれほどあるとも考えていなかった。
杏から取ったといって杏の味や香りがするわけもないしね…と。
などと、たいして期待もせず開けたのだが、驚いた。
強い芳香、もちろん杏のもののわけはないのだが、フルーティだ。明らかに果物を想像させる濃い香り。ありきたりの日本酒ではない。
グラスに注ぐとなお香りは強くなる。舐めてみると、甘い。しっかりと芯のある甘さ。甘酒の中に残る米の粒を噛み潰したような。
くせも強い。スッキリした酒ではない。だが、それが好ましい。
グラスの中で空気に触れるにつれ、どんどん香りが立ち、味も濃くなる。ナッツ香。カシューナッツか、あるいはマカデミア。オレンジピールのような苦味をともなったドライフルーツの香。ひまわりか、かぼちゃの種をよく干した。日向の匂いすら感じる。
とても個性的で万人向けとは言えまい。だが、旨い。スッキリして飲みやすいだけの酒よりも、私はこんな酒ですと、はっきり姿を見せてくれる日本酒のほうが、私は好きだ。
失礼ながら、さほど期待して買った酒でもなかったのだが、大当たりだった。その日のうちに空けてしまったので、日をおいたらどうなるかは試せなかった。
余談ですが、以前に投稿した信州亀齢と同じ長野県のお酒です。信州亀齢は母の祖母の実家が代々暮らした上田市のお酒と書きましたが、こちらの積善は篠ノ井のお酒です。
知らずに飲んでラベルを剥がしてから気がついたのですが、この篠ノ井は母の祖父のほうの実家が代々宿場か庄屋か(伝聞なので詳細不明)をやっていた地で、図らずも数代前の祖先の地の酒二つに巡り逢えたことになりました。
#日本酒 #お酒
おいしいという以上に、面白い日本酒です。今回あげた杏の花酵母以外にもいくつも種類があって、それぞれ個性があるみたいです。どうも同じ酵母を使っても安定して同じ味にはなりにくいようで、醸造年ごとの違いが(どんなお酒にもあることですが)とくに大きいとか。
クセも強いので好き嫌いはあるものだと思いますが、楽しんでいただけたら幸いです。
私もまた違う花酵母のお酒を試してみようと思っています🌸
お酒楽しんでいただけたようで嬉しいです😆