SnapDish
2000万皿以上の料理とレシピが大集合。みんなの料理写真で、お料理がひらめく、楽しくなる
後から見たい料理写真やレシピは、で気軽にチェックでお気に入りリストに追加
ユーザーをフォローすると、フィードに新しい料理とレシピのアイディアがどんどん届く
Hachibiki: Japanese Rubyfish
いつもの生鮮に見かけない魚がいたので買ってみた。ハチビキ、地方によっては赤サバなどとも呼ぶらしい。白身だが切ると身も赤い。刺身が美味とのことだが、残念ながら加熱用。
私はたぶん、この身を食べたことがある。十代のはじめ、中学に入ったかどうかの頃、私の周りにはご馳走を食べさせに連れて行ってくれる大人たちがいた。恵まれていたと思う反面、今から思えばそれぞれ何かの打算や思惑があったのだろうが、ともかく私にとってはそれが普通だったので何の疑問も持たずに彼らについていっていた。お陰で妙に奢られ慣れた奇妙な子どもができあがったのだが、それはまた別のお話。
そのうちの一人、世代差以上に年のずいぶん離れた叔父夫婦がいたのだが、セントレア空港近くの寿司屋に向かった。店こそ小さかったがどれもこれも手のかかった品ばかりで、とくに印象に残っているのはシャコの爪肉ばかりを集めたもの。あるいは赤貝のキモだけを揃えたもの。文にすると日本酒が欲しくなる字面である。さすがに当時は飲ませてもらえなかったが。
叔父たちはビールばかり飲んでいて、肴にはあまり手をつけなかった。私だけが一人でぱくぱくつまんでいたと思う。彼らはビールがとても好きで、どこに行ってもいつも泡ばかりだった。
会食の終盤に寿司がいくつかでてきたのだが、その中に見たこともない真っ赤な身があった。血のように赤いというが、実際の血よりも透き通った、しかし深い赤。英語でルビーフィッシュと呼ぶそうだが、まさにルビーを思わせる身。
私のことだから遠慮なく何の魚か尋ねただろうと思うのだが、答えは覚えていない。どの握りも脂のよくのった味だったが、加えて濃厚な味、もうあまり覚えていないのだが、何か生魚とは違う種の旨味があったように思う。
とうに取り締まりも世間の目も厳しくなっていた時代のはずだが、叔父は飲酒運転をまるで気にしない人で、その後名古屋まで有料道路をかっ飛ばして帰った。セントレアの周囲を離れてしまうとあまり面白味もない単調な夜が広がっていた。あの助手席からの目線を思い出してみると、あるいは中学に上がる前、小学校の高学年ほどだったのかもしれない。
彼らとの付き合いも途絶えて久しい。今はどうしているのだろうか。叔父はある時から酒も煙草も博打も贅沢もやめてしまって、大きな外車も街乗りのトヨタになり、健康的で社会性のある老人になったと聞いた。
あの夜はどこに消えたのだろう。
うっかり料理の感想を書き忘れるところだった。
おいしい。身は真っ赤だが味はたしかに白身、ほんのわずかに血合いのような風味があるかもしれない。脂は普通。ポワレと塩焼きを作ったが、塩焼きのほうが美味しいと思う。醤油でいただくつもりだったが、塩だけでも美味。たしかにこれはおいしいお魚だ。だが、やはり生のほうがより美味だろうと思う。
久々にポワレをやったが、とても下手くそになっている。皮がパリッとせず、めくれてしまってるじゃないか。カンがどっかに行ってしまったようである。
#晩ご飯 #焼き魚 #塩焼き #ポワレ #ハチビキ #和食 #フランス料理
ハチビキ?初めて見聞きする魚です。
キレイですね。
赤サバってことはサバの仲間でしょうか?
関東のほうで「赤サバ」と呼ぶところもあるとか。サバとはほとんど関係ない魚みたいです。調べてみたんですが、何の仲間なのかイマイチ分かりませんでした😗
また生で食べてみたいなぁ